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2021年12月の末、日本列島を寒波が襲うなか、国道13号線沿いにある花よし植物園を訪れた。
花よしさんは創業から約55年、もともとは十文字で切り花の販売を行っていたところから、観葉植物の販売・リースと造園を行う会社として岩崎に拠点を移した。
お話を聞かせて頂いた浩志(ひろし)さんは2代目で、幼い頃の記憶には創業当時の簡素な温室や、育成している庭木の並ぶ風景が残っているという。
進学と就職で都内に数年間暮らしたこともあったものの、東京の暮らしの速度にはペースが合わず、帰省のたびに見る雪景色や満天の星空、田んぼの気配がその時はとても愛おしく感じられたと言っていた。
花よしさんはもともと観葉植物を主に扱っていたところから造園業の依頼が増え、いっときは造園の仕事で本当に忙しかったという。日本庭園から洋風の庭までいろいろな依頼があった。しかし最近は宅地の敷地面積も狭くなり、住宅の設備や材料費の高騰の煽りを受けて、庭造りなどの依頼は減っている。
また近年は想定外の大雪に降られることも多く、雪を寄せる場所を確保するため木を切ったり庭を狭めたりする依頼が増えているという。実際、庭に立派な木があれば、落葉の処理も必要だし、雪囲いなどのメンテナンスも必要になってくる。
僕の個人的な話をすれば、現時点でアパート暮らしだし、どこかに大きな木を植える余裕も無いのだけど、どこか気持ちのいいところに出かけると、木や植物はすごく大きな存在感で僕らを迎えてくれる。
神社やお寺の中に居なくたって、数百年の大木じゃなくたって、家族の記憶になったり、誰かの原風景になったりするかもしれない。一番立派じゃなくたって、一番綺麗じゃなくたって、それぞれの静かな仕草みたいなものが、植物にはあるとこの頃強く感じる。
いろんなお話を聞きながら、裏の倉庫にお邪魔させていただいた。ここにはリース先での仕事を終えて、次回の仕事まで休息している観葉植物が並んでいた。棚に並ぶ小柄なものから、人の背丈を少し超えるものまで、まるで人間のようなスケール感で、お花や森に立ち並ぶ木々よりも少し親近感が感じられた。
温室の屋根には雪が乗り、あまり光も入ってこない季節なのもあって、立ったまま瞑想にふけっているような木々の並ぶ温室の中は不思議な雰囲気で溢れかえっていた。
観葉植物のレンタル・リースには大きく2つの形式があって、植物が疲れ切るまで使って廃棄してしまう場合と、ある程度の期間で回収してコンディションを整えてあげる方法があるそう。花よしさんでは後者の方法で管理している。管理するための設備や光熱費、手間も掛かるそうなんだけど、やっぱり命があるもの。できるだけ長持ちさせてあげられるほうが気持ちがいい。