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横堀・院内 酒 まつおか 湯ノ沢温泉日勝館 – まるとさん(○と三)|岩崎地区ポータルサイト

横堀・院内 酒 まつおか 湯ノ沢温泉日勝館

岩崎集落から、雄物川に沿って南下すること約30分。湯沢市街を越えて、段々と山が迫ってくる。
今回は、数年前に味噌の仕込みの様子を見にお邪魔した、 酒 まつおかさんを訪れた。

酒 まつおか – Google Map

横堀駅前の商店街は結構長くて、東洋一の採掘量を誇ったとも言われる院内銀山から続く、羽州街道のかつての賑わいが想像できる。
横堀・院内の辺りだけでも、昔は味噌屋が5,6件あったそう。造り酒屋も1件だけあったが、酒蔵と呼ばれる様な規模の大きな酒屋は当時から湯沢市の中心市街に多かった。

院内銀山の経済的な効果は、湯沢を中心とする地域の文化に大きな影響を与え、肥沃な土壌による米や大豆、小麦などの収穫とも相まって、味噌・醤油や日本酒の醸造文化の発展を大きく後押しした。



酒 まつおかさんは、横堀駅の眼の前にあって、近くにはバルーガというコーヒーと軽食が楽しめる素敵なお店も。
どちらも道の駅 おがちや、その裏の小町の郷公園の駐車場から徒歩圏内なので、少し歩くのもいいと思う。

まつおかさんは、お酒の小売と味噌の製造を行っている個人商店。
味噌の仕込みは春に、秋は麹の仕込みを行っていて、松岡さんご夫妻の二人で切盛りしている。

まつおかさんでは、委託醸造と呼ばれる、地域の家庭で食される味噌を多く作っている。
自分の畑で取れた大豆、或いは自分で買ってきた材料を持ち込んで醸造を委託するスタイル。
持ち込んだ容器や通い箱的な容器に仕込んだばかりの味噌を入れて、家の冷暗所に寝かせ、食べ頃を待つ。

まつおかさんで販売しているお味噌は、米・大豆は県内産の材料を使っている。
米どころである秋田県南では一般的である”倍麹味噌”は文字通り、米麹 2:1 大豆の調合で、甘みやコクがしっかりと感じられる。

写真は2021年の4月撮影。



味噌は言わずもがな、発酵食品。常温状態では変化しない方が流通やコストへの負担が減るため、加熱処理やアルコールを添加した味噌が多く販売されている。
発酵を人為的に止めていない味噌は、発酵によって発生したガスを逃がすバルブ付き容器、または冷蔵でできる限り発酵速度を落として流通しているので、比較すればどうしても高価に見えるかもしれない。

どっちが良い・悪い、ではなくて、選択肢それぞれのどこに価値を見出すか。
お金を使うことによって、なにが変化するのか、しないのか。
考え始めたらキリがないんだけど、自分が気持ち良く暮らせる方向を見定めて行きたいなと思ったり。
葛藤はいろいろあるだろう。

まつおかさんのお父さんと話していたら、温泉をオススメしてもらった。
地元では肌にとても良い温泉だという評判の、湯ノ沢温泉 日勝館。

湯ノ沢温泉 日勝館 – Google Map



宿泊、昼間の個室利用と、日帰り入浴ができる。携帯は圏外。
僕はさっと入って出てきたけど、個室を借りて、本とお茶を持って一日湯治しに行くのも良さそうです。

一本道をスルスルと上がっていくと、だんだん谷が狭くなってきて、最後は渓谷みたいな風景に。
風呂上がりで真っ赤なお父さんに挨拶すると、ここはイワナが登ってくるんだよーと教えてくれた。

平安時代後期、源義家が後三年の役で負傷した兵士を休ませたという言い伝えもあるというから、古くからお湯の良さがよっぽどの評判だったのだろう。傷を負った身体でこの道のりを歩いたんだろうか。


川を渡って古びた石階段の上には、2012年に改装した建物。
檜の浴槽にお湯は透き通って、40℃とは思えないくらいに身体が温まる。
源泉掛け流しで、吹き出し口から飲泉もできる。ちょっと甘くて軽やかなお湯だった。


雪が降る間は、休業になる。2023年は11月20日の閉館予定。
少し手前には温泉スタンドもあって、10Lが100円で購入できる。
僕は飲用と化粧水に使っています。

帰り道、ホカホカの身体で、贅沢ってなんだろうなぁと、少し考え込んでしまった。